THE SECOND 2025
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少し昼寝してからTHE SECOND 2025をTver.iconで視聴。長かった。ようやく見終わった。
いい大会だけどちょっと長丁場すぎてストイックというかサディスティックというか......。笑い疲れてきちゃうかな。
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見取り図にマシンガンズが勝つ、モグライダーにザ・ぼんちが勝つ大会おもしろすぎる。
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M-1とは出場数が2ケタ違う。でも、逆にこの数字が怖い。ここまで生き残ってるようなコンビ数が絶対的に少ないんだろうな....。
以下、それぞの漫才について個人的なコメント。
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ツートライブ。
ツッコミのたかのりがとにかく上手い。からし蓮根の杉本青空系の「言葉上はドキツいツッコミ」なんだけど、相方周平魂の話の流れに応じて「話」との距離を柔軟に変えていく技術がとにかくすごくて舌をまく。
基本漫才というよりもシンプルに周平魂の「おもしろいホラ話」を延々聞かされつづける展開なので、実は「ちょっとでもテンション下がった瞬間に過去に遡及してすべてがおもんなくなる」ハイリスクハイリターンの綱渡り芸。
周平魂の話はすべて嘘。最初からそれはわかってる。それでも我々が彼に延々話をさせるのは、純粋にその話がとてもおもしろいから、本当に、ただ、それのみ。
とはいえ、いくらおもしろかろうが、その「ホラ話」を最後まで自然に聞けてしまうのは、一番近い場所で彼の話を最後まで聞き届けるたかのりの「翻訳力」がしっかり効いているから。ただの「ホラ話」がこれできちんと「おもろい二人の会話」になる。それはつまりどストレートの漫才ってこと。
時には笑い、ときにはツッコみ、ときには真剣に受け取る。ボケのセンスもエグいけど、やっぱりこのコンビはツッコミが光るなあ。
https://gyazo.com/146163559897ca49bcff849fc4d30707
モンスターエンジン。西森洋一は白髪になってからが断然好き。
中小企業の工場というネタも西森のにんにしっかりマッチしてる。なんかおもしろいことを言ってるとかボケの発想がすごいとかではなく、もう存在感そのものがおもしろい。
ただ、ちょっとネタの質がこの並びで見ちゃうとどうしても粗いというか、客にストレスを高めに感じさせてしまってる。有田哲平も指摘していたが「電話取る」までで4分かかってる。そこまでテンション持続させてるのはすごいとも言えるが、西森に対するイライラも同時に感じさせてしまう。
西森のおもしろさは「めんどくさいいじけたおっさんのおもしろさ」なのに、ネタの進行があまりに進まないと、その「めんどくさい」が本当のめんどくさいになってしまう。もっと「前に進みながら後ろにひきずる」感じがあれば違ったのに。
バラエティでの絡みも全然ヘタでもないし、モンスターエンジン、ネタや賞レースというよりはフツーに番組で見たいかも。
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マシンガンズ。
大好きすぎる。「笑える」とか「おもしろい」だけでなく「楽しい」のがいい。ツービート直系ダウンタウン経由、しゃべくりも漫才コントも自由自在、実は相当技術が高いのだが、根っこにスタンダップコメディぽさがあるというか、スタンダップコメディアンが2人そこに立ってて好き勝手やってる感がある。
大好きなんだけど、ちゃんとネタをつくるようになったので(笑)、ネタの質は高くなったのとトレードオフで、第一回大会のようなドキドキ感が薄れてしまってるんだよな。
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はりけ〜んず。
今大会で一番苦手な芸風かも......。実力あるのはめちゃわかるんだけど、なんか全体的にどうしても古く感じてしまう。
あと、爆発力ありそうで、実は意外と手堅い芸風というか......。安定感がありすぎて、ヤバさが伝わりづらくなってるようなところがある。もったいない。
ハリガネロックを思い出してしまった。
でも、たしかにマシンガンズにかなり強い影響を与えているのはわかる。
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囲碁将棋。
実はこちらも苦手な芸風。完成されつくしちゃっててガッツリ安定しているし、ほとんどコントみたいな漫才(キュウとか)が自分はちょい苦手。
それでもネタはとにかくおもしろいしこれ以上ないってくらいクオリティ高いのはもう本当にそう。自分が審査員でも全ネタに3点つけるし、年齢制限なければ彼らがM-1でファイナルラウンドまで残る。それくらいのクオリティでは。
笑いにかける姿勢もストイックでほとんどアスリート。
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っていうかバキかよと(笑)。
でも、このまじめすぎる感じがちょっと苦手というか。根建太一の声のでかさや「かかる」感じとか、暑苦しくて。大声でワーワー言うキャラがせっかくの繊細さを少し潰してしまってる気がする。彼らのネタはもっとクールなのに。
一本目のコンビニのネタも、ツカミなしで6分フルでネタでしょ。なにげないあるある、漫談のように見せて、自然に狂気がエスカレートして、気づいたら完全にコントになってるフェーダー的なコントロール、神がかってるでしょ。
https://gyazo.com/f0d8f3a357edfc8372a6d2e08a973c6e
吉田たち。
双子ネタを結構してるんだけど、それが自然というか「たまたま双子のおもしろいこと言う人だから、当然双子もネタにする」って感じなのがとてもいい。
実は双子の漫才師もちょっと苦手。双子に寄せすぎてたり、そのネタだけだと「双子自体を笑ってる」みたいなんだけど、でも、双子って「そんなにおもしろいことではない」ので......。だからM-1のダイタクのネタもちょっと引きながら見てたっていうか。
でも吉田たちのネタはスッと入ってきた。霜降り明星が応援するのもわかる。
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粗品の「マジでリアタイします」に凍りつく会場(笑)
ただ、別のところ、つまり「実際の子どもがいる父親」が「結婚しておらず甥っ子しかいない叔父」にマウンティングする構図は今の世の中「もう引っかかって笑いにくい」んですよ。これはそれが道徳的にダメとかそういうことじゃなくて「笑おうとがんばってもどこかで引っ掛かりが発生するので笑いにくい」ってこと。
これ、多くの女性が「別にお前が産んだわけでもないのに」って脳内のどこかでつっこんでると思う。
ツッコミ、ちょっとタカアンドトシっぽい。
https://gyazo.com/a54cc547a1bf5b4d6f3aa5d32f83c8da
金属バットなあ......。
まずネタはバチクソにおもしろかった。特に小林がどんどんおもしろくなってて。芸風もノリもまったく変わらないのに、ネタだけどんどんおもしろくなってるのすごい。ネタだけで見たら囲碁将棋と同じくらいの完成度でしょ。
ただ「生まれた子どもの性別を聞く」のはもうNGという時代を揶揄したかのようなネタは評価分かれるところ。アリよりのナシなのか、ナシよりのアリなのか。個人的には ナシよりのアリではないかと結局判断するにいたった。
というのも、これ、ボケの小林のほうが「たまにまともなことを言う」のがおもしろさのコアなんだよね。一見ただの「狂人」(彼らの言葉で言うと「ラリってる」)のように見せてるのだけど、たまーに本当に「まとも」なことを言うからタチが悪いっていう。
そのタチの悪い「まともな狂人」に友保が困らされていき、どんどん言うことがおかしくなってくる。「ちゃんとしたことを正しく言うのが正解じゃないねん。アホやなお前は。空気読めハゲ」とまで言うようになる。「ちゃんとしたことを正しく言うのが正解じゃない」世間や空気とは何なのか。そのこと自体が「おかしい」し「ラリってる」としか言いようがない。
そして「親戚の子」に何を送ったらいいのか、話が一向に進まないことに業を煮やした友保が「親戚の子がどんなもんかわからんとアドバイスできんさかいにさ。堪忍やけどそれ男の子なの?女の子なの?どっちなの?」と聞く。すると小林が「性別で人をくくるな!」。これに対し「黙れハゲ!やかましいんじゃボケ!性別はな!二個なんじゃ!」と友保が「言ってしまう」ことそれ自体を笑ってる。そして「は!しまった!」という表情で「諸説ございますよ?諸説ございます。すみません。あたしが古い人間なんで」。
要するに「たまにまともなことを言う狂人」から「まともなこと」を言われて「まともじゃなくなる」まともな人を見せているわけで、これは要するに「性別を気安く聞くのはおかしい」「性別で人を判断するのはおかしい」というのが「まとも」だ=それが今の常識だという前提でないと成り立たない話だ。
そしてここまで来て実は「親戚の子」が「36歳」だということが明かされる。なんのことはない、確かに性別で勝手に人を判断するのはよくない。でも、自分たちは「親戚の子」って言われただけで勝手に「小さい子ども」を想定していたではないか。最初から小林が「(その親戚の子)おもちゃとかゲームも興味ないらしくて」などとまで言っているにもかかわらず。
ここが刺さってるから結局、我々視聴者は友保のことを笑ったり、道徳的に非難できない。本当に上手いつくりになっている。もちろんそれでも「性別の区分」そのものをネタにする是非を論じることはできるかもしれないが、それはそもそもこの構造を理解した上でのことだろう。
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ザ・ぼんち。まさかザ・ぼんちがこういう評価のされ方をする世界線が来るとは。
ベテランもクソもないわ。その芸風と違って(笑)、ぼんちおさむがかっこよすぎる。
まあ、もうなんでもありのムチャクチャよね。これが「早すぎたランジャタイ」として評価されるのもわかるし、一番自由な芸風なのすごい。
人を笑わせるためなら何だってする!という必死さがすごいし、あと、芸風基本的に変わってないのがすごい(笑)。
まあ、ランジャタイの芸風苦手なタイプだし(笑)、ザ・ぼんちはよく見てたから、個人的には「ザ・ぼんちだw」以外の感想はないんだけど、しっかし、金属バットをまさかザ・ぼんちが追い詰める世界線が来るとは......。こんな好カード他にないよ。今大会最高のバトルでは。